2020年から注目を浴びている事業再構築補助金の公募も はや5回目となってきました。一方、ものづくり補助金はというと、応募数は減少気味ではあるものの、いまだに人気の補助金です。
この二つの補助金、似ている点もあるためどちらに申請しようか迷う方もいらっしゃるかと思います。今回は、ふたつの補助金の違いについて解説していきます。
事業の目的
ふたつの公募要領の「事業の目的」から見ていきましょう。
ものづくり補助金
中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い生産性を向上させるための設備投資等を支援する。
令和元年度補正・令和二年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領
端的に言えば、ものづくり補助金は中小企業を対象とした 生産性向上のための設備投資を支援するものです。
事業再構築補助金
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売上の回復が期待し難い中、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とします。
令和二年度第三次補正 事業再構築補助金 公募要領
「コロナ」のワードが際立って記されているように、コロナ禍における経済社会の変化に対応するための事業再構築を支援するために設けられました。
補助金と補助率
申請の枠により補助金額・補助率は異なるため、ここでは応募数の多い枠に該当するものでご説明します。
ものづくり補助金 〈一般型〉
補助金額:上限 1,000万円
補 助 率 :1/2( 小規模企業者・小規模事業者 2/3)
事業再構築補助金〈通常枠〉
補助金額 :100万円 ~ 4,000万円
補 助 率 :2/3
事業再構築補助金の方が補助金額、補助率ともに高くなっています。ものづくり補助金は既存事業の成長を補助する役割を持ちますが、事業再構築補助金は新規事業・業種転換を支援するものとなるので、金額は高くなる傾向があります。
申請する際には、補助金の目的・役割を見ていくと、どちらの補助金が適しているのか決まってくるかもしれません。また内容が異なる事業であれば、両方に申請することも可能です。重要なのは採択の後、どのように事業を継続・発展していきたいかを明確にイメージすることです。
申請要件や補助対象経費については次回にご説明いたします。
株式会社エイチ・エーエル
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