ローカルベンチマーク

BIZミル

 毎週木曜日は「BIZミルで経営力アップ」。経営支援基幹システム(BIZミル)の普及を通じて、多くの経営支援機関、そしてその先の中小企業・小規模企業の支援を行っています。

◆ローカルベンチマーク(ロカベン)とは

 唐突に「ローカルベンチマーク」の説明からスタートします。経済産業省のページには、以下の解説があります。詳しくはホームページを。

 ローカルベンチマークは、企業の経営状態の把握、いわゆる「健康診断」を行うツール(道具)として、企業の経営者等や金融機関・支援機関等が、企業の状態を把握し、双方が同じ目線で対話を行うための基本的な枠組みであり、事業性評価の「入口」として活用されることが期待されるものです。

 具体的には、「参考ツール」を活用して、「財務情報」(6つの指標※1)と「非財務情報」(4つの視点※2)に関する各データを入力することにより、企業の経営状態を把握することで経営状態の変化に早めに気付き、早期の対話や支援につなげていくものです。

◆ローカルベンチマーク(ロカベン)の意義

 下表は、経済産業省のホームページにある動画で紹介されているサンプルシート(財務情報)です。非財務情報もホームページに掲載していますので、もし気になる方は経済産業省ホームページをご覧ください。

画像2

 このロカベン、もともとは金融機関等の経営支援機関と事業者の対話をする際の標準フォーマットとしてスタートしました。もちろん、このフォーマットを使って、対話している経営支援機関もあります。

 私にとってロカベンの最大のメリット「見栄えが良い」「国の信用を使える」という2点に尽きます。

 見栄えが良いという点について。若干の事業者データと3期分の決算書を入れただけで、上表が出てきます。レーダーチャート、作れない方が多いように思います(私もです)。

 国の信用を使えるという点について。この内容だけでひとコラム書きたいので、詳細は後ほどですが、「国が膨大なデータを基に、企業の決算書を点数付けしている」というのは、実はすごいことだと思います。「国はこう見ている」という視点は、支援者の一言を信用づけることに貢献できると思います。

◆財務情報(6つの指標)とは

 そんなロカベンですが、支援者が渡しただけでは不十分で、中身を説明できないといけません。6つの指標については以下のとおりです。画像3

 ここで私なりにポイントを足すとすれば、まず、収益性を表す指標には「経常利益率(=経常利益÷売上高)」でも「売上高総利益率(=売上総利益÷売上高)」でもなく、営業利益を選んだという点です。営業利益=本業の利益。本業で稼げ!ってという国の意思表示でしょう。

 もう一つは、EBITDA(イービットディーエー)を用いているということ。EBITDAについては、もう少し詳細な式もありますが、ロカベンでは分かりやすさを志向し「営業利益+減価償却費」で示しています。いわゆる「営業キャッシュフロー」であり、EBITDA有利子負債倍率は「借入金を何年で返せるか」という指標であります。

◆ロカベンのその先の業務を考える

 ロカベンももちろん、帳票を出すことが目的ではないので、帳票を基にどうするかを考えていく必要があります。せっかく決算書を入手して、分析までしたわけですから、その先の事業計画づくりや資金調達などのアクションにつなげたいですね。無論、事業計画を作る際に、決算書データをまた入れようとするのではなく、一度ロカベンの際に入れたデータを有効活用して、生産性追求と顧客満足を図りたいものです。

 経営支援基幹システム(BIZミル)では、決算書データをシステムに格納することで、ロカベンへの反映はもちろん、マル経融資推薦書への反映や事業計画書への反映もできるようになっております。

株式会社エイチ・エーエル

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